VLBI Measurements for Time and Frequency Transfer
Takiguchi, H; Koyama, Y; Ichikawa, R; Ishii, A; Hobiger, T; Hosokawa, M
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http://hdl.handle.net/10292/3987Metadata
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原子泉型周波数標準器及び光周波数標準器の開発が世界各国で進められているが,このような 高精度の周波数標準器を比較する新しい時刻比較技術の開発も必要である.宇宙測地技術のひ とつであるVLBI は,遥か彼方の天体から放射される電波を,複数のアンテナで受信し,その 到達時間の差(遅延時間)を精密に計測している.解析では,遅延時間を各種物理パラメータと, 局の位置,速度,大気遅延と共に,基準局に対する観測局のクロックオフセットを未知パラメ ータとして,最小二乗法を用いて最適解を得る.定常的な測地VLBI 実験の場合,クロックオ フセットの推定精度は20ps 程度であり,GPS や衛星双方向時刻比較を凌ぐ高精度の時刻比較の 手段として期待できる.図1 は,測地VLBI 技術を用いた時刻比較のポテンシャルを確かめる 為に,オンサラ局,ウェッツェル局のデータを用いて,VLBI による時刻比較とCarrier Phase を用いたGPS 時刻比較との比較結果である.推定精度20ps が実証され,平均化時間103 秒以上 では,VLBI の方が安定となった.本講演では,この比較の詳細と共に,現在実験を行っている鹿島 -小金井間でのVLBI とGPS Carrier Phase 時刻比較との比較実験について報告する.